第3話 超絶死亡フラグですが、まあ幸せならOKです。
「ああ~すみません。お2人があんまりにもかわいくて」
「は、はあ?」「え、Aちゃん、いきなりなに言ってるの?」
2人は困惑したような顔をしている。
まあ、さっきまでの私からは到底出ない言葉か。
というか、今はこの2人の修羅場的シチュエーションだった。
できれば、推し達の修羅場よりハッピーなイチャイチャをみたい……(オタク心)
「仲良くしましょう!」
「……」
「何をいうかと思ったら…こんな庶民と友人になれというの?」
「あ、はい。そうです。とりあえずやれるだけやってみましょうよ」
ヴァイオレットたんは相変わらず辛辣な視線を向け続けている。私というよりアリスたんに。
この感じを見るに今回のアリスたんはヴァイオレットたんルートには入ってないようだ…
「でも、私もヴァイオレット様と仲良くなりたいです!!」
「はぁ?庶民が何言ってるの??」
アリスたんがヴァイオレットたんに向き直る。
見つめる瞳の中にはまっすぐな信念があった。キラキラしてる。超可愛い。食べちゃいたい。
「確かに私は庶民です。でも、友だちに身分は関係ないですから。ね?」
「………興が覚めました。今日は失礼させて頂きますわ。……ご機嫌よう」
ヴァイオレットたんはうつむきながら去っていった…残されたアリスたんはなんだか悲しそうだ。
「Aちゃん、今日はありがとうね」
アリスたんは私の手を優しく包む。
……
『私の手』!!!???
い今、今今、私、アリスたんに手を握られてる!?わあ、すべすべ、ぐへへっ。なんかいい匂いする。アリスたんの手、あったかい…ママのぬくもりやん。ぶひぃ……
「わ、わ、わたしなんて何もしてなく……」
「Aちゃんの言葉がヴァイオレット様と仲良くできるかもしれない架け橋になったんだよ」
「ふふぇ……」
「だから、ありがとうね」
アリスたんはそう言うと家に帰るといって去っていった。私はその間呆然と手のぬくもりに浸っていた。今日、私は死ぬのか??
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます