我が漫研会は部長を除き全て美少女∧個性的である

田中又雄

第1話 漫研会は美少女が溜まる

「先輩って、本当つまらないですよね」と、彼女は実に楽しそうにそう部室のソファに寝転びながら言葉の暴投をしてくる。


「そうだな。けど、芸人を目指してる訳じゃないし、つまらなくて結構」


「あらあら、そんなこと言ってるから、友達できないんじゃないですか?」


「出来ないんじゃなくて作らないんだよ」


「じゃあ、今は作らないってことですよね?まさか、作ったこともないくせに作らないとか言ってるわけじゃないですよね?やったこともないくせにやればできるなんて...そういうのは作らないではなく、作れないって言うんですよ?」と、いつものように俺のことを馬鹿にしてくる。


 彼女の名前は二十宮 レノア。


 綺麗な銀髪に青い目、黄金比で配置された完璧な顔面のパーツに、半分入った外国の血が色濃く反映された抜群のスタイル...。


 更に小学校の頃から、書道、柔道、空手、水泳、ピアノ...と王道の習い事はマスターし、中学の頃はバドミントンで全国にも出場している。


 更に、相当なお金持ちであり、両親はともに外資系の会社の社長であり、世界レベルで名前が知られている。


 自宅は城のように大きく、3億円程度で建てられたとか...。


 そんな、誰もが振り返るような美しすぎる美貌と、誰もが憧れる運動神経に、所作全てから漂う品性を纒う彼女だが、残念ながらそんな彼女にも一つ弱点がある。


 そう、致命的にバカなのだ。

我が校にもスポーツ推薦で入ったのだが、即部活を辞め、現在は俺が所属する漫画研究会に所属しているのだが、テストのたびに全教科赤点を取っているのであった。


「...レノアはあれだよな。それで頭が良かったら完璧だよな」


「何を言うの?人間、欠点の一つでもある方が可愛げがあるってもんよ」


「...そうっすか」と、適当に流す。


 すると、慌ただしく部室の扉が開く。


「遅れたっ!!セーフ!?」と、幼馴染のロリッ子が雪崩れ込んでくるのだった。

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我が漫研会は部長を除き全て美少女∧個性的である 田中又雄 @tanakamatao01

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