第24話 だから騙したのに
ここに
とある
「――干支の十二番目、猪の年が今日で終わる。ここで提案なのだが、来年は猫年にしないか?」
猫の唐突な提案に、十二支――その中でも鼠は特別大きな抵抗をみせました。
「何を言う! 来年は記念すべき干支始め、鼠の年だ! 神様の許可もなく、勝手なことはできんぞ! ねえ、神様?」
鼠が上座でウトウトしていた神様に同意を求めました。
「……んー、まあ、別に一年くらい良いんじゃないか? 猫年があっても。そもそもワシ、猫派だし。うん、来年は猫年にしよう」
神様の許可も下り、翌日から猫年が始まりました。すると、どういうことでしょう。世界中から猫が消えたのです。
猫は知りませんでした。十二支は、クソ重たいヤンデレ神様の遊び相手をすることが始まりであることを。これから一年間、猫はヤンデレ神様の遊び相手として独占されるのです。
「――まったく。だから私はお前を十二支に入れるのは反対だったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます