第30話
それからは、静かに他愛のない話をし、偶然降りる駅まで一緒だった俺たちは人の波に飲まれながら駅のホームに降りたった。
「じゃあ俺こっちだから」
そういい、美鈴が進むのとは逆方向を指さした。
「うん。……あ、要」
「おう」と返し、一歩踏み出した瞬間、美鈴が俺を呼び止める。
そして
「これ、あげる」
ふふっと笑いながら俺の手を取り、何かを渡した美鈴。
「?」
その何かを確かめるために手のひらを開くと
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