神嫌いの神様と一週間

みずみずしい水

第1柱 突然の余命宣告

私の名前はほしみや ひかりだ。

女で、身長は150cm、年齢は15歳だ。

中学3年生で受験勉強に勤しんでいる。


「あぁ~~…疲れた〜!」


受験まではあと2週間を切った。

だから、最近は塾で夜遅くまで勉強している。

ちょうど今時計の短針が10を指した。


「もう結構遅い時間だし、帰ろっかな」


勉強用具を片付け、親にメールで「今から帰る」と送って塾を出た。


「フンフン♪フフン♪フンフフフフ~ン♪」


好きな曲を鼻で歌いながら、帰りの電車を待っていたその時だった。


「痛っっ!」


突然、腹部から強烈な痛みを感じてそのまましゃがみこんでしまった...

どうして!?どうしてこんなに痛むの!?


「ごほっ!」


咳を抑えようと手で覆うと手のひらが真っ赤になった。


「(えっ!と...と..吐血!?)」

「(やばい、これは本当にやばい...救急車、呼ばないと)」


そう思い、スマホを手に取り、電話で119にかけた。


『はい、119番消防指令センターです。火事ですか?救急ですか?』

「きゅう...きゅ...う、です」

かろうじて残っていた力を振り絞り返答する。

『場所はどこですか?何市の何番地ですか?』

「〇..〇、しの、〇....〇..ばん、、ち..です」

『お名前は?』

「ほし..の、み....や、、ひか..り」

『星ノ宮さん、ご容態はいかがですか?』

「...........」

『星ノ宮さん?星ノ宮さん!大丈夫ですか?』


容態を聞かれた時には、もう私は気を失っていた。



          *

私は夢を見た…私(?)が人助け(?)をしているそんな夢を...


「うぅ.......う、はっ!」


目が覚めるとそこは病院の中だった。

あたりを見ると、隣にお母さんが心配そうな顔をして見ていた。


「大丈夫なの?!光!!!!」


病室内に響き渡るほど大きな声だったが、お母さんは構わず私を心配していた。


「今は大丈夫だよ…、それより大きな声を出すのはダメだよ...他の患者さんの迷惑になるから」

「あら、ごめんなさい」


私のお母さん(星ノ宮 そう)は片親で私を育ててくれた。そのせいかはわからないが、少し過保護だ。


「(でも、心配してくれるのは嬉しいけどね)」

と思った。


しばらくしたあとに、とても暗そうな顔をした

お医者さんが来た。


「光さん、体調はどうですか?」

「電話をしたあのときよりはいいです」

「それは..良かったです........................」


ん?なんか今すごく歯切れが悪かったような?


「あの~、光はなぜ倒れてしまったんですか!?何か悪いところとかあるんですか?!」

「........大変申し上げにくいのですが..あなたの娘さんは末期がんです..」

「えっ!」

と母は声を出した。


末期がんって...ステージ4のことだよね..

え、いや、さすがに聞き間違えだよね...


「なんて言ったのか、もう一回言ってくれませんか?」


聞き間違えだと思い、もう一回聞いた。


「光さんは....末期がんです..」


え、そんなことってある?そんな前触れみたいなものはなかったはずなのに。


「光さんは、突発性のがんです。決して、生活習慣によってのものでもなく、遺伝的なものでもありません。」


「......」


とにかく言葉を失った。

私が癌?何か悪いことでもしたのか?いや、していない!ならなぜ?なんで!なんで!なんで!

なんで、私なの....



______________________________________________


第1柱、ご清覧ありがとう御座います。

この柱は恐れ多いことに、神を数える単位だそうです。

学生の身であるため、投稿頻度は少なくなると思いますが、引き続き執筆を続けていこうと思いますので、次回の柱(話)をお楽しみに。












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