あんた私を抱かない。俺に凄い事を言って来たのはとんでもない美女だった。

@kana_01

第1話 プロローグ


始まりました。

頭の中では久しぶりにこっち系を書いた感があるで、表現したい事上手く書き上げれるか心配ですが、頑張って最後まで書こうと思っています。

最初は予約投稿分もあるので毎日お読み頂けますが、基本毎日更新では無いです。

楽しんで頂ければ幸いです。


――――


 俺、長田博之ながたひろゆき。県立長尾ながお高校一年生。ちょっと田舎の高校だがこの辺では一応進学校だ。


 俺には近所に住む幼馴染がいる。石井美優いしいみゆ。幼稚園も小学校も中学校もそして高校も一緒だ。登下校も一緒。お昼も一緒。休みもほとんど一緒の俺達。


 でも高校一年になった時、男友達が出来た。俺は陰キャでも無いが、陽キャでもない。でも美優の事もあり、群れたがらない俺に声を掛けて来た奴がいる。


 同じクラスの鮫島恭二さめじまきょうじ。名前だけなら怖そうな感じもするが、実際は丸顔で髪の毛も長いオタク系の奴。でも何故か話をしていると気が合ってしまう。だから今では名前で呼ぶ仲だ。


 そんな俺だが、高校に入って初めての夏休み、俺の部屋で美優と一緒に夏休みの宿題をやっている。七月中に早く終わらせて八月は二人で思い切り遊ぼうという訳だ。


 エアコンは効いているけど、二人とも薄着。美優は白いTシャツにショートパンツ。俺も紺のTシャツに短パン姿。


 ベッドの横にあるローテーブルで宿題をしているがそんなに広い訳ではない。正面に座る美優の胸は適度に大きく、テーブルとの間に挟まって苦しそうだ。


 そんな事をつい考えながら美優を見ていると

「どうしたの。さっきから進んでいない様だけど?」

「あっ、いや何でもない」


 博之は私の胸をジッと見ていたのは直ぐに分かった。幼稚園の頃から一緒だからちょっとした仕草でも何を考えているのか分かる。


 私だって興味あるけど、博之は私としたいのかな?この人だったらいいんだけど。どうせ将来は一緒になるんだろうし。


「博之」

「うん?」

「したいの?」

「えっ!その、でも…」


 俺が恥ずかしくなって下を向いているといきなり美優がTシャツを脱いだ。下にはTシャツと同じ色のブラを付けていた。


「博之ならいいよ」


 俺はいきなりの美優の行動に一瞬だけ驚いたけど

「良いのか?」

「うん」


 私はそう言って床からベッドの横に座り直した。彼が私の傍に来るとぎこちなく私の体を腕で包むとゆっくりと私の唇を塞いだ。二人共キスだって初めて。ぎこちないままにブラを取られると

「初めてだからね」

「俺も」



 噂には聞いていたけど、結構痛かった。でも彼はゆっくりと優しくしてくれて…。

「我慢出来ない。でも持ってない。今日するなんて思わなかったし」

「いいよ。出しても。この前終わったばかりだから」


 二人共ぎこちない中で私の喘ぎ声だけが部屋の中に響き渡った。



 次の日も午前中勉強していると

「なあ」

「うん、でも午前中は宿題しないと」

「そうだな」


 午前中宿題して、私が作ったお昼を二人で食べ終わり、食器を片付けた後は、そのままベッドに二人で横になった。

「昨日買ったしね」

「うん」


 二回目なので少しは余裕が有ったけどやっぱり二人共ぎこちない。そしてまた私の喘ぎ声だけが部屋に響き渡った。


 それからは夏休みの宿題を午前中やってからお昼一緒に食べた後、午後三時まで楽しんで、彼のお母さんが帰って来る午後五時までまた宿題をした。


 お陰で終わったのは八月二日になってしまった。宿題の見直しが終わった後、

「博之、まだ時間有るね」

「する?」

「うん」


 慣れて来るとこんなに気持ちのいいものだとは思わなかった。それからは彼の両親のいない週中は毎日彼の部屋でした。慣れて来た所為も有って最初はしなかった事もやり始めた。でもとても気持ちいい。


 本当は、二人でプールに行ったり、遊園地に行ったりしようと思っていたけど、それは両親がいてあれが出来ない日曜日だけになった。



 夏休みが終わって二学期、俺と美優は一緒に登校して教室に入ると同じクラスの前島紗耶香まえじまさやかが、寄って来て、


「あれっ、二人共全然焼けて無いじゃん。出かけなかったの?」

「そんな事無いよ。プールも行ったし、遊園地も行ったよ。映画だって」

「ふーん、そうなんだ」


 それだけ言うと前島さんが私の耳元に顔を付けて

「石井さん、長田君としたんでしょ」

「な、何言っているの?」

「ふふっ、分かるわよ」


 あれ、前島さんが何を言ったか知らないけど美優が赤くなって下を向いてしまった。予鈴が鳴ると

「ふふっ、内緒にしてあげるから後でゆっくり教えてね」


 そう言って自分の席に戻って行った。美優は俺の隣席だ。

「美優、どうした?」

「後で」



 教室の入口が開いて担任の僧俵茂樹そうだわらしげき先生が入って来た。中肉中背の中年の眼鏡を掛けた先生だ。


 始業式も終り午前中二限だけ授業が有った後は下校になった。俺と美優は宿題を出して軽くなったバッグを持って教室を出た。

「博之、今日はどうする」

「この時間だとまだ母さん居ないし、取敢えずお昼食べながら考えるか」

「うん、そうしよ」


 意味は簡単だ。今日は月曜だけど博之の両親は仕事でいない貴重は時間。だからコンビニでお弁当を買って博之の家で食べると博之の部屋に行った。


 そして彼のお母さんが帰って来る午後五時まで楽しい事をした。夏休みで随分した事もあり、最近は二人共慣れた。だから楽しくて仕方ない。




 二年になって、博之とクラスが別れてしまった。彼と鮫島君は2A、私と前島さんが2Bだ。博之とは成績は同じだから何故別れたのか分からない。


 新学期が始まって五月の連休も終わった頃、教室で隣に座る友達が

「石井さん、女子バスケのマネージャやらない?」

「女子バスケのマネージャ?やらないやらない。だってバスケなんて全然知らないし」

「大丈夫だよ。私も知らなかったし」

「なんで私を誘うの?」

「他に声掛ける人いないんだ。私ってバスケばかりやっていたから全然友達出来なくて」

「うーん。でもごめんなさい。部活はやらない事に決めているから」

「そう」


 悲しそうな顔しているけど、全然知らないバスケのマネージャなんて、私に出来る訳がないし、そもそも興味が無い。



 放課後、昇降口で待合せた博之にその話をすると

「女子バスケのマネージャかぁ。でもなんで美優に声掛けたのかな。席が隣だからってそんな事頼むか?」

「私も分からない。でも私は博之と一緒に居るのがいいから」

「俺もだ」


 それでもその子はしつこく次の日も声を掛けて来た。そして

「ねえ、石井さん。こんどバスケの試合見に行かない。男子バスケなんだけどとても迫力が有って見てて楽しいよ」


 この子なんでここまで私を誘って来るんだろう。

「ねえ、行こうよ」


 はっきり言ってしつこし。こちらが嫌だって言っているのに。

「ごめんね。私、そういうの本当に興味無いから。もう誘わないで」

「ごめんなさい」

 また悲しそうな顔をしたけど関係無い。



 放課後、博之にこの事を話したら

「それで良いんじゃないか、それ以上言って来たら俺がはっきりその子に言ってやる」

「ありがとう。流石頼れる私の彼ね」

「当たり前だ」


 次の日も席に座ると隣の子が私の顔をジッと見た後、悲しそうな顔をして前を向き直した。何か有るのかな。バスケの誘いだけでこんな顔にはならないだろうに。


―――――

書き始めは皆様のご評価☆☆☆が投稿意欲のエネルギーになります。

感想や、誤字脱字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。

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