第26話
この繋いだ手を、もう一度、取り合いたい。
他の誰でもない、貴方の。
「美夜、彼女に猶予をあげよう。」
「猶予?」
私が見上げ先。
優しく微笑む頼さんがいて。
「少し、時間をあげてくれないか?」
「…………、その子、訳ありなのね?」
「…………。」
身を寄せれば、髪を撫でられる。
当りなんだと。
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