祠と墓

創代つくる / 大説小切

祠の中には何があるのだろう

「なんだろうこれ……?」


"しょうわ ろくじゅうねん、はちがつ とおか。ぼくは うらやまのおうちを のぞきこみました。"


「うーん、よくわからないなあ……」


"そのおうちは、なにか小さくて、だれか んでるのかなあ と おもったのですが。どうも そうではなさそうでした"


"なので、ちょっと なかをけてみようと ぼくは おもいました"


「コラアアアーッ!何しとるんやッ!!そこから離れぇッ!!!!!」


"そしたら、ちかくにんでる おじさんが やってきて おかあさんのそだててる まっかなきゅうこん球根はなみたいになりながら、おこってきました"


「う、うああああああああああああああああん!」


"いつもやさしい おじさんに ぼくは びっくりして ないてしまいました"

"なぜか おじさんも すこし なきそうな かお になったけど、きょうはふしぎ不思議なことに そのまま おこってきます"


「いいか坊主ボーズ!ここの祠は絶ッ対に触っちゃいかんからな!!」


"なきながら、たしかに ウチはおぼうさん ですが、ぼくは ぼうずじゃないよとおもいました"


"でも、それよりも このおうちは どうやら 「ほこら」というようです"

"それがいちばんの はっけんでした"


"とりあえず、わからないまま うなずくと おじさんはかえっていきました"


「でも、なんだか きになるなぁ……」


"ぼくは そうおもいました"

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