捻くれ者の話

猪股喜生

第1話 幸か不幸か

この話は、基本ノンフィクションです。

ときたま話を盛ることがあります、そのような部分は多めに見てもらえると幸いです。


高校三年生にもなってグータラと生活している私、しかし最近はそこまでグータラで怠惰な生活はしていない。なぜなら1週間ほど前、文化祭中に予期せぬ事故(私が無茶をしてせい)で足首の骨を剥離骨折していたからだ。骨折というものを初めて経験する私だったが、「あまり捻挫と大差ないのでは?」と思っていた。ただしかし骨折は骨折レントゲンを見ても完全にポコッと骨が取れている、あと数ミリズレていたら、ボルトを足に入れていたと医者に言われた。手術なんて聞いただけでゾッとする。そんな事があったおかげか、現在朝6時に起き、7時10分のバスに乗って、8時半までに学校に着くように登校するという、人生であまりしてこなかった生活リズムで現在生活している。この生活環境がかなり健康で規則正しい生活週間らしく、いつも夜更かししていた時間に、目が勝手に閉じてしまう。怠惰に夜更かしをしたいところなのだが、私の瞼がなかなかやる気を起こさない、定時で即帰宅する現代サラリーマンのように、すぐに12時頃という、定時に上がろうとする、いや瞼だから下がると言った方がいいかもしれない。という話はさておき現在地進行形で骨折している私だが、ギプスという矯正器具(自分の意思で取り外し可)をつけている。このギプスがまぁ苦しい、包帯で足の裏からかかと、ふくらはぎの中盤程度までを締め付けるように固定しなければならない。その為かなりの圧が弁慶の泣き所や、かかとに深くのしかかる。これにより圧迫感がとてつもなく、バス通学等長時間同じ体制をとると、包帯で引っ張られている部分が少しずつ痛くなってくる。こんなドジで間抜けな骨折の仕方をする私だが、身長は人並みを少し越える程の背丈なので、足周りが窮屈でバスでは、乗ってから降りるまでの時間ほとんど同じ姿勢を強制されることになる。これがとても、とてつも、とってつもなく不快なのだ。しかしメリットもある、優先席だ、普段は健康優良児な高校生である私が座れない、特別感のある席に今だけは、骨折をしている今だけは、ドかずさと、誇りと羞恥心をもって、正当な理由で座ることが出来るのだ。日常生活においてここまで、怪我をするとでしか得られない成分を感じたことはなかった。目の前の手すりに捕まる60代半ばか後半ぐらいの、半分老人のような人間が、私の目の前の手すりに捕まって、2つの足で地に足着けて、踏ん張りながらバスの揺れに抗っている。意地の悪いことを言うが「気持ちが良かった」。とてつもない優越感を初めて感じた。小中と学校が近く、バスや電車などを通学で使用してこなかったからなのか、骨折と同じく人生で初めての感覚だった。これを読んでいるあなたも、このようなまだ見ぬ感情が自分の中に住み着いているかもしれません。


今日は口の滑りが良くなってきたので、この辺りで終わろうと思います。ここまで私の小説を読んでいただきありがとうございます。また次回があれば近いうちに投稿します、大変ありがとうございました。

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