無名の君へ

@Nairiku_No_Umi

無名のプロローグ

もし、あの時違った選択肢を選んでいたなら――

そんなことを考えること、あるんじゃないかな?

例えば、日常のふとした瞬間。


この信号、ちょっとズルをして無視したならどうなったんだろう?とか。

あるいは、あの時、別の返事をしていたなら変わっていたのかな?とか。

そういう”もしも”が私たちの日常にはあまりに多くて。

きっと、私にも貴方にも、別の誰かにもそんな”もしも”はたくさんあるのだろう。


だからなのかもしれない。

あの日、私はいつもの朝食を食べて、いつもの道を歩いて学校に向かって。

当たり前に埋もれていくはずだった日の、たまたまの”もしも”――


それが貴方という異常を私の日常に生んだのだろう。

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