第32話

「激怒」




光ちんが

 『本気で潰すぞ、手加減するな』

勇の事で一気に切れた

『今まで仲間が何人あんなのに

 傷付けられた

 もう血は流させねー』


 『真人、怪我がキツけりゃ

 出るな、もう仲間がやられるのは

 見たくねー帝南が勝ってきてやる』


と言ったが、真人はプライドの塊だ

 しかも自分がキッカケでもある


 『勇もバッキーもやられた、

 俺が絶対に勝つから

 やらせてくれ』


 今度は前川に

 『お前はどうするんだ?

 無理ならいい』


『俺も浦学を背負ってきた

 負ける事は絶対許されねー』


光ちんが

『分かった、陸、龍善、後頼むぞ』

 と言い立ち上がった


 『次は俺だ』

と前へ出た


 [相手側も仲間達もザワザワ

 している

 あれが最強の光か

 頭が何で出て来たんだ

 まだ早いんじゃないか

 いや、残った人達も相当強いぜ

勝てば終わりだ]


 光ちんが 

 『おい、お前等の頭は

 うちの龍神が潰すからよ

 No.2出てこい』


と言い向かって行く


 俺たちは

 『久々に見たなー光ちんの

 切れてんの、

 前川は初めてだぞあんなには、

 今の立場になる前は

 バリバリの武闘派だったからな

 龍善ともバチバチでよ

 でもあれで仲間想いで優しいんだよ』


と俺たちは始まるまで

 話しながら見ていた


相手の頭の渋谷が

『お前頭だろ、最後じゃねーのか』

 と言うが

『うちの龍神はテメーが狙われたら

 テメーでやり返すんだよ、

 なんだ?こえーのか?』


と言うと

 

相手の四天王のタカシが出て来た


 タカシが

『ここで頭のテメーやったら

 終わりでいいな』

 光ちんは

 『ああテメーはもう終わる』


と言い

 

『6番目』


 光ちんとタカシが

 近付いた瞬間

 タカシは殴るモーションに

 入っていたが

 光ちんの蹴りの方が速かった

 "バキッ"

 タカシの肋骨に光ちんの

 蹴りが突き刺さった

 タカシは

“カハッ“っと言う声を出し完全に折れた


 それでもNo.2の意地で

 立っていたが

 顔面にあの炸裂音のような

 パンチが飛んだ

 “ヴァチン"

 タカシは半回転して

 倒れた


 タカシは倒れ、のたうち回ったが

 光ちんの蹴りは止む事はない


 タカシが"カッ"っと血を吐き

 仲間の方へ助けてくれと

 言うように手を差し伸べる


 『終わりか?』

と言うがタカシは喋れない

 タカシの顔面にも

 蹴りを入れると

 

渋谷が

 『終わりだ』


 と言い


 静まり返った


 光ちんが戻って来ると

 涼が

 『さすがとしか言えねーよ』

と言うと

 『ふっ、お前達の方がタフだった』

と言い

 俺たちの笑顔を見て

 仲間達が

 今までの鬱憤をはらすように


 [これが最後の光だー

  誰も勝てねーよ

  なめた口ききやがって

  本気にさせたらもう

  終わりだー

  刃物とか汚ねー事するからだ

  このまま全部やっちまえー]

 

 発狂するように叫んでいる

 

 逆に相手側は静まり返ったままだ

 『誰かタカシを病院連れてけ』

と誰かが言い

 

 渋谷が立ち上がったが

 『お前は最後だと

 四天王のショウジが前へ出た』


龍善が

『あれ四天王かと言い、

 じゃいいとこ持ってかれる前に』


と言い龍善が

 立ち上がった


[龍善ってどれくらいなの?

 いなかったよな

 強いのかな

 風神になるって聞いたぞ

 そんなに!?

 喧嘩の罪1人で被ったんだよ

 それでいなかったのか

 陸が認めたの?

 光ちんと頭争いするレベルだよ]


龍善は学校にいた時期が短かった

ので、情報が少なく

見てるメンバーは興味深々だった


 龍善はハンパじゃない

 薪ヶ丘や浦学が龍善が1番怖いと

 言っていた程だ

 強さと危なさを持っている

 

 俺は

 『龍善!!やっちまえ!!』

と言い

 皆んなも

 『今まで休んだ分、運動不足だろ、

 健在なとこ見せろよー

 一気に叩き込めー』


 と言った

 俺と龍善は小さい頃から

 よく組手をやり、

 悪いとこや、空手を喧嘩用に

 アレンジしたりしていた

 

 久々に見る龍善は

 一回り多く見えた、トレーニング

 を休まなかったんだろう

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