第28話

「勝負」


 相手とこっち側

 合わせて80人以上が

 囲みリングを作った


 立ち会い人が

 『1人目は誰だ』


 と言い

 

 頭が緑色のモヒカンゴリラが

 出て来た


 光ちんが

『おい、涼の出番だぞー』と

 光ちんは俺の隣に座りながら

 言った


俺は

『お前負けたらあの髪型な』

 と笑った


 涼が

 『任せろ』

 と言いライダースを脱ぎ

 前へ歩いて対峙した

 

 モヒカンゴリラが

 『俺が一年の代表高田だ、

 頭か龍神とやらせろよ』

と言ったが

 涼は

 『任せられたからよ、

 絶対負けられねーんだよ』

 

 と言い、

 思い切り右拳で高田を

 殴った

 もう一度殴ろうとしたが、

 左腕でガードされ

 全く同じ動作で

 殴り返された


 喧嘩が始まり周りは

 『やれー、殺せー、

 おいびびってんなよー』


など怒号が鳴り響く


 俺と光ちんは

 『重量級のヤツは

 動きに芸がねーよなー、

 右大振りでもう一度

 同じパンチはねーだろ』


『相手一年の代表だろ?

 勝てば一年最強は

 こっちで決定か、

 大事なとこだな』


 など、代表戦に出る人間は

 内容について話している


 次の瞬間も涼は殴り返したが

 避けられ、

 掌底を受けそうになったが、

 『お前より速いヤツがいるんだよ』と

 左手でガードし、

 襟首を掴み

 頭突きを喰らわせた

 そのまま手を離さず

 3、4発鼻を頭突きし

 右拳で殴った


 『んー終わったかぁ?並の相手ならな、

 この雰囲気だとこれで終わるわけに

 いかねーかな?』

『本当アイツの喧嘩は

 泥くさいっつーかなぁ』


と聖川や前川も

 加わって話していた


 相手もさすがに終わらない


 鼻血を流しながら

 向かってくる

 

 涼は体ごと体当たりし

 ゴリラどうし

 "ドッ"って音がして

 2人とも倒れ込んだ

 が

 倒れた体勢が悪かった

 涼は転がり仰向けに

 近いが

 相手は横向きで

 反応が少し早かった

 涼の上に馬乗りになった


周りが

『あれはマズイな、ゴリラが上か

 俺はいや、アイツに意識が

 あれば大丈夫、絶対勝たなきゃ

 行けない時はやるよ』


 上からゴリラが

 最後のチャンスと

 ばかりに

 殴りまくる

 が

 殴るのに集中して

 より強く当てるために

 近付きすぎた


 じっと亀のように

 ガードしていたが

 

 右腕を相手の首に

 絡ませて左手でロックした

 首を腕全体で締め

 そのまま体ごと

 回り

 相手の首はロック

 されたまま

 首の骨も折れる限界まで

 横を向いた

 もう身動き取れない

 10秒ほど動かないので


 立ち会い人が

 『おわりだ』

 と言い

 

 涼が

 『俺の勝ちだ』

 と言い立ち上がった

  

 涼が応援してくれた

 メンバーに『サンキュー』な

と言いながら

 戻ってきた

 皆んなにハイタッチをし、

 『後は休んどけ』

 と言われ座っていたので、


 俺は

 『お前は本当変わんねーな

 まぁ最後は良かったよ』

 『お前の関節技を真似した』

と言うので肩にパンチをし

 『まだまだ甘い』と言った


 『2番目』


相手の四天王の1人

 アキラとかゆうのが

 が出て来た

 2連敗は許されない

 ってとこだろう


 豊が

 『俺が行くわ』

 と言い前へ出た


 アキラが

 『お前どうなっても

 文句言うなよ一年』

 と言いが

 

 豊は無視をして

 ボクシングの

 準備運動をしている


 前川と勇が

 『あのアキラってヤツ、

 ああ、あれは強いな』

光ちんと俺、龍善も

 『あいつ四天王ってだけあるな、

  俺がやりたかったと口を

  揃えて言った』


2人が向き合った

 瞬間だった

 アキラの左拳が豊の

 眉間を打ち

 右拳で鼻に右ストレート

 を撃ち抜いた

 

 豊が避けれないのは

 中々見る事はなかった


 俺たちは

 『あれやっぱ何か

 格闘技やってんな、

 元々一年と三年で

 骨格から違う上に

 経験も違うな、

 んーあれは喧嘩に

 やり方変えねーとキツイな』

 

 そのまま暫く時間は

 過ぎた

 豊の顔は見た事がない程

 腫れ上がり、

 それでもパンチを出し続ける


 幼馴染の姿を見て

 俺は我慢出来なくなってきた

 『クソやろうが、殺す』

 と立ち上がり

 タイマンも無視して

 止められても、歩こうとすると


 倒れている豊が

 手の平を出し、止めた


 俺は

『お前1発くらい

 思いっ切り当てて帰って来い』

 と言い

 

 豊が

 『ふー、クソが好き放題

 殴りやがって、このまま

 終わるかよ』

 

 と立ち上がり


 余裕こいているアキラに

 向かって言った


 もういつもの綺麗な

 殴り方じゃない

 よくて相打ち狙いだ


 アキラのジャブが当たるが

 豊のジャブも当たった

 アキラがもう一発二発と

 ジャブを繰り出したが

 豊は格闘家の勘と、

 今まで殴られたタイミングで

 右の拳を思いっ切り握り

 アキラのジャブに合わせ

 渾身の右ストレートを

 鼻に思いっ切り当て、

 隙が出来た所を

 左で顎にアッパーを入れた


 相手が倒れる瞬間を

 最後に見て

 豊は倒れ込んだ


 ……おい!!おい!!


数分後、豊は目を覚ました

  涼がバンダナを水で冷やし

  頭に当て

 皆んなが声をかけた

 

  豊が

 『お…う、俺は負けたか』


 皆んな

 『いいもん見せてもらった

  いい喧嘩だったな、

  カッケーなおい、など』

 学校関係なく手に力握る

 ものがあった


 結果は相手は鼻が折れ、

 顎の関節も

 おかしくなっていたが

 立ち上がったので勝利だった

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