【極秘任務】突如現れた孤島を調査せよ!
@animalprotectionap
第1話
「装備は以上だ。これは未だかつて無いほどの大きな任務になると思うがこの任務が終わったら長い有休が与えられるそうだ。人類の新たな成長へ貢献する事に是非とも胸を張って欲しい」
2084年8月20日、地球温暖化は進みより一層熱くなった真夏の晴れた日に極秘で任務が行われた。
任務の内容は突如として現れた孤島を調査すると言う事。
突然現れた孤島、ヘリで上を通る事はできず船で海を移動したのちに未知の世界へと足を踏み入れる。
何もかもが不明であるため、任務に就いたのは精鋭部隊から精鋭部隊へと昇り詰めた本物の精鋭部隊のメンバーである。
精鋭部隊“神の右腕”通称GRH。
この部隊の構成は人を超えた存在しか入ることができない超努力家集団、集団と言ってもメンバーの人数はたったの4名、自分で息を止めて10分間爆睡することができるような化け物っぷりだけでなく、他にも格闘家であれば間違いなく世界一であろう実力やアスリートであればそれもまた世界一位を獲れるほどの実力を持つ奇跡の4名だ。
任務について知らされてから実行に移るまでの時間はたったの24時間、その間に彼らは遺書を書き、家族や大切な人に別れの言葉を済ませておく事を強いられたが皆の遺書に書いてあったのは同じで『必ず生きて帰る』と言う一言だった。
彼らには絶対に生きて帰れると言う自信があった。
それは人並みならぬ肉体を持っている事と対地球外生命隊用に作られた銃や刃物、防具にヘルメットを装備していたからだ。
だがこの未知の孤島は甘くは無い。
それはなぜか、一切の情報がないからであった。
任務が実行された。
特殊部隊とは思えないほど陽気に手を振りながら船は目的地の孤島へと向かっていく。
この時この場所に何人の死神が居たか、この場所に本物の霊能者でもいればきっと気絶していたであろう。
そう言って良いほどに異様な空気の中で彼らは陽気に手を振っていた。
【神の右腕メンバー】
メンバーに個体名は無く、それぞれ数字で呼ばれていた。
001
002
003
004
それぞれに違った能力などはほとんどなく、部隊に入る前にできた事はさらに能力を向上させ、できなかった事は同じくらいになるまで成長して行った。
性格も訓練においてお互いを多少知った上で感情的に動かない限りは指示通りに動く事になっているため、4人とも無感情と言っても良いだろう。
「002、到着までどれくらいかかる?」
「そうだな、まだ見えてきてはいないが霧が酷くて波も強い。こりゃサーファーが喜ぶか?」
「情報が正しければあと1時間ちょっとって言ったところか」
「そのようだ」
船に乗っているのは操縦の002と他3名のみの一切の部外者を船に乗せまいとした編成だ。
これは大きな波や竜巻に襲われた際に船が沈もうが爆発しようが生き残れると言う確証があるGRHの部隊を信用したものだった。
逆に言えば操縦であれ他の人間がこの部隊と共に行動をすれば足手纏いになってしまうと言う事だった。
ー ー ー
「私が作った最強の特殊部隊“神の右腕”通称GRHは初めてその実力に似合う任務にあたりその任務を全うして終わりを迎えてしまうのだろうな」
「G司令、彼らの遺書をご覧になられていないのですか?彼らは皆口を揃えて『必ず生きて帰る』と書いて向かったのですよ?」
「あの島の情報は私も少ししか手に入れていないが、どうやら島全体に魔物?とか呼ばれている地球外生命体がウヨウヨといるらしいじゃないか…それも噂によると『現代兵器を遥かに凌駕した装備でさえ傷つける事はできないのではないか』と言う話だ」
「そんな…そんなの噂にすぎませんよ!絶対に有り得ません。彼らなら…装備が通用しないと分かればその強靭な肉体を使ってでもと必ず生きて帰るはずです」
「ははは、笑わせてくれるなこんな時に、でもありがとう。少し緊張がほぐれたよ」
特殊部隊GRHを作ったG司令は彼ら部隊メンバーと同じく個体名を隠されている上にG司令は特別その容姿を定期的に変えると言われている。
どうして彼らはここまでして身バレを防ごうとしているのか、それは誰も知らない事で誰も興味を示さない事であった。
ー ー ー
「見えてきたな、みんな」
「zzzZZZ…」
「zzzZZZ…」
「ありがとう司令、でももう食えにゃいよ」
「おーいお前ら〜」
一同「はっ!!何があった」
「あ、いや見えてきたぞって」
「なんだそんな事かよ、あとどれくらいあるんだ?」
「ちょっと待て、一旦停止だ」
「どうしたよ?」
004が望遠鏡を両手に持ち、船を止めた。
同時に皆が皆、望遠鏡を持って島の方へと目を向けた。
望遠鏡の中で微かに見える島の一部、それはとても大きな島のごく一部なのにも関わらずその島がどれほど驚異的な物なのかを4人に教えた。
その瞬間から一瞬でふんわりとした雰囲気から真夏なのに一瞬で寒く、冷たい空気へと変わった。
「これから俺たちはあの島に上陸するんだよな?」
「あぁ、気合い入れて行かないと間違いなく死ぬな。これは」
「もう少し近づいたところから司令にできる限りの情報を伝えよう」
少し離れた場所から島の様子を司令に伝えると言う方針で話がまとまり、再び船は動き出す。
望遠鏡から見えたその異様な光景は彼らに少しばかり恐怖心を与えたのか彼らの体はほんの少し、震えていた。
そんな中、震えた両手で島の方へ向けて船を操縦する002が口を開いた。
「この場所からあと3キロくらいか、この波の強さじゃ10分20分はかかる距離だが最新の望遠鏡を使えば細かく見れるだろう」
「司令に無線で連絡を」
「島までおよそ3キロの地点に到着しました。この場所から見える景色をできる限りお伝えします。まず陸地に見えるのがこの地球上で見た事の無い生物です。島は一般的な物で砂浜と崖、岩が周りに見えておそらく島の内部は霧がすごいのでしょう、あまり見えません。おそらく横に500メートルほど、奥行きはわかりませんがこの場所から見える生物の数は300ほどで仲間割れなどはしてません。ですがかなりぎゅうぎゅうで大きさはオスのライオンほど、もちろん成獣です」
「おい、それ無線切れて…」
「まずい。船の下だ!」
「まさか…海にまで来れるのか!?」
その頃G司令の元に無線のメッセージは届いていなかった。
それは島の魔力なのか、それともGRHのメンバーの中に裏切り者がいたのか、あるいは無線機の故障か、真意は分かっていないがおそらくは故障、彼らGRHの行方はどうなってしまうのでしょうか。
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