第28話 英雄・魔法使いサムソンの英霊召喚

女神アテーナイエの演説の最中。

帝国ケブラーの教会で、ケブラーの召喚士達とチビノアが英霊召喚をしていた。


召喚士達が詠唱を始めた。


「汝ら、英霊よ、このエリュシオンの英雄よ。此の地に闇が訪れたし、此の地に悪がはびこりし」


「時間の流れでなお偉大なる汝の名において、 我ここに誓わん」


「現世の泡沫、英霊の者の力を得よ!!」


召喚士達の詠唱の力を受け、

「いでよ!!英雄、魔法使い・サムソン!」

チビノアは叫んだ。


「教会から光が!!」

女神アテーナイエの演説を終えた智紀達が、英霊召喚を実行している教会に駆け付けた。


智紀達が教会に入ると、そこには、英霊魔法使い・サムソンと叔父・乃蒼の病室にいた黒沢が立っていた。


「ここは……どこだい?」

黒沢は智紀達に詳細を聞き、受け入れた。

「おじさんに任せて」黒沢は智紀達を安心させた。


魔法使いサムソンと黒沢が融合するーーーーーーーーーー

黒沢は気を失ってしまった。


黒沢の精神の中、サムソンが独り心地に呟いた。

「私の愛すべき人も、故郷も……もうこのエリュシオンには存在しない。誰が為に戦えというのか」

「そんなこと言わないで、英雄様。皆あなたの力を必要としてるよ?」

黒沢がくだけて話す。

「お前は……。お前なら、私の心をわかってくれそうだ」

英霊は黒沢と一体になる。


目が覚めた黒沢は他の3人同様若返っていた。

「英雄の出番はまだかな?」

黒沢がまたおちゃらけた。

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