第46話

「 他の男の人でも、、リョウジじゃなくても

ドキドキするのかを知りたかった、です。

あと、リョウジはいつも余裕だったから、

違う男の人だったら、相手がこんな私でも

少しは動揺してくれるのかな?とか、

そういうのを確かめたかった、です。 」



そう言ったら、リョウジはため息をついた。

本気でそう思ったの?呆れた。

そう言って、私の目を真剣に見つめてくる。



『 ユウミ。僕が余裕に見えていたのなら、

それは僕の技量。純粋で可愛いユウミの

発言と行動に、動揺しないわけないでしょ。

僕も普通の男だし。

ユウミにはいつも、振り回されてたよ。 』



まぁ、僕はあんまり感情が顔に出ないから

そう勘違いしたとしても仕方がないけど。

そう言って、またため息をついた。


そして、ニヒルな笑顔になる。



『 でも、僕以外でもドキドキするのか確かめた

かったっていうのは、聞き捨てならないな〜。

何でそう思った? 』



リョウジの笑顔が怖い。

壁に追い詰められてて逃げられないし。



「 だって、リョウジとは会ったばかりなのに

話していると安心するし、楽しいって思う。

ハグしたら温かくて。キスは気持ち良くて。

もっと、もっとってなっちゃって。

でも、まだ会ったばかりなのに変だなって。

リョウジのことが好きなんて、変でしょ?

だから、確かめたかった。

ただ単に私が恋愛未経験者で慣れてないからなのか。それともやっぱりリョウジだからなのか。 」



リョウジのことを見つめながら答えた。

なぜか少し苛つきながら。

ちょっと睨んでいたかもしれない。


・・・


へぇ。良い度胸してるじゃん。

この状況で、逆ギレ?

そういうところが危ないって言ってんの。


リョウジは私の耳元でそう囁く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る