第37話
「 塚本くんって彼女いるの? 」
『 いませんよ。土屋さんは? 』
「 いない。好きな子はいるの? 」
『 いませんけど。珍しいですね。
そういうこと、聞いてくるの。 』
「 ずっと、良いなって思ってたの。 」
『 え?ホントに?何で? 』
「 だって、塚本くんかっこいいし。
優しいし。背も高いから。 」
『 土屋さん、本気で言ってます? 』
「 本気で言ってます。 」
『 今晩、暇ですか?ご飯、行きません? 』
男の人と恋愛目的でご飯に行くのなんて
初めてだ。
これはまだ教えてもらっていないけれど、
"普通の恋愛"はこう始まるのが自然だと
そう思った。
会った日に付き合う方が変だ。
「 いいよ。行きたい。 」
たくさん誘惑して、彼を落とす。
そしてハグをして、キスをして。
リョウジがまだ必要ないと言った、
その先まで。
私が知らない世界まで、行ってみたい。
触れたい。
塚本くんに、触ってみたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます