第19話

乾燥機が終了の音を鳴らした。

まるで、シンデレラだ。


この場合、どちらがお姫様だろうか。

私にとっては、リョウジがシンデレラだ。

ガラスの靴を、落としていってほしい。


・・・


リョウジに抱きつく、私。



「 別れ際の、ハグ。

リョウジ、また明後日ね。好きよ。 」



『 またそうやって、天然記念物を発揮する。

学習意欲が高いことと吸収力が素晴らしいことは褒めるけど。僕じゃなかったら、危ないよ? 』



「 大丈夫だよ。

リョウジ以外に、こんなことしないから。

また色々教えてね。 」



じゃあさ。これはどう?

そう言って、私の唇にそっとキスをした。



『 あんまり優等生すぎると

教える方も自制が効かなくなるからさ。

気を付けた方が良いよ?

まぁでも。これも社会勉強だね。 』



リョウジはそう言って、私の頭を撫でる。



『 ユウミ、おやすみ。

気を付けて帰りなよ? 』



「 あ、うん。おやすみなさい。 」

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