規則の多い家
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0.啓明町六不思議
【啓明町怪奇スポットについて】
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・啓明山山麓の電鉄廃トンネル(焼死、轢死)
かつて啓明山の麓を迂回する様に走っていた軌動廃線のトンネル。明治末期に作られた頑丈な石造りのもので、近くの小学校の郷土史の授業で度々見学が行われている。
噂の出処は一部の鉄ヲタや廃墟マニアによるものだが、実際に事故が有った事が信憑性を高める一員になった。現在では無用な侵入を防ぐ為に施錠し区役所が管理している。
・二丁目の県営アパートB棟404号室(孤独死)
20xx年に起こった独居老人の孤独死事件現場。持ち主は認知症気味かつ近所付き合いが無く、遺体が発見されたのは死後三ヶ月近くが経ってからの事だった。
アパート自体も老朽化&住人離れが進んでおり、近々解体と言う話も市側から出ているが、年金暮らしで身寄りも入れる施設も無い高齢者達が頑として反対している。
・元スーパー地下駐車場のトイレ(自殺)
啓明町唯一の大型商店『近藤スーパー』。構造は地上一階と屋上・地下駐車場。食品や衣料品売り場の他、ゲーセン、喫茶、文具書店等が入っていた。
幹線道路沿いの大型店に客を取られ平成半ばに廃業。後日、失踪した経営者が地下トイレで縊死しているのが見付かった。
現在、跡地を住宅地にする提案がなされているが、解体費用が馬鹿にならないとの由。
・啓明山山頂の神社(祭日の禁忌)
町名の由来となった啓明山(標高333.33㍍)山頂にある神社(神明社)には、夏至の夜に立ち入る事も、視界に入れる事も許されない。由来は喪われている為、不明。
かつては夏至の神事を日中、山腹の分社で非公開で行い日没後は登山口を封鎖。室内でも山に面した窓はカーテンや障子を閉め翌朝まで見ない習慣があったと言う。現在では「水無月ホタル祭り」と言うイベントに塗り替えられてしまった。
・幻の啓明町『四丁目』(異界の入口)
よくある都市伝説の類。特定の日、特定の時間にと或る場所で『儀式』を行う事で異世界への通路が開くと言う。
夏休みの時期になると、探検を目論む悪ガキ共が交番のお世話になるのは恒例行事(将来の黒歴史)。なお、区役所の都市計画課に拠ると実際の開発計画は最初から三丁目迄との由。
・日向坂大橋(自殺の名所)
啓明町と都心部を繋ぐ全長299㍍の橋。バブル崩壊後、この橋から投身自殺する者が相次ぎ、橋下にある御堂町でも住民が巻き込まれて死亡する事故が起こる等の問題になった。
現在は無駄に高く頑丈な柵が付設されている。近くにある名門・北辰大学の暇人……もといオカルト研究会が「科学的手法による精神エネルギー体の実在証明」に乗り出しているが、成果は芳しく無い。
──『啓明町の子供達に伝わる噂話』(北辰大オカルト研機関誌より抜粋)
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