第22話

あの日から3年くらいが経った。

私は、今までと変わらない日々を過ごせている。


今日は、蒼と2人でお母さんの、

ううん、合ってるんだけどちょっと違う。

私を産んでくれたお母さんのお墓参りに来た。

花を手向け、手を合わせる。


出会えたよ、お母さん。

だから、お母さんたちもまたきっと出会えると思う。

これが、何回目の生まれ変わりかはわからないけど絶対出会えるよ。


悪魔が存在するように、

運命もきっと、存在する。

お母さんとお父さんが、またどこかで出会えますように。



「杜環、行こう?」

「うん、今行く」


少し冷たい風、冬の始まりを感じる。

悪魔の世界に四季はあるんだろうか。

もう踏み入れることのない悪魔の世界。


どんな世界なのか気になるけど、

私は、君といることを選んでよかったよ。


背中の傷は、一生消えないみたい。

それでもいい。

それが、私とあなたを繋ぐただ一つの証だから。

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