第1話

「ねえお母さん。」

「なぁに?」

「あくまって、ほんとにいるの?」

「お母さんはいると思うな。」

「そっかぁ。ふたりは、しあわせになれたのかな。」

「なれたよ、きっと。」

「そうだといいなぁ。」

「うん・・・。そうだね。」







なんとなく、昔お母さんから聞いた物語を思い出した。

悪魔と人間の恋のお話。

悪魔は、本当にいるんだと思う。

何故か私は、そう信じている。

未だに信じてるなんて馬鹿だなぁって、言う人もいるかもしれないけど。

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