脳筋マゾ空手 拳で大体解決する俺はこの世界がゲームの世界と知るのはストーリーがぶっ壊れた後
ハイドロネギ
第1話 プロローグとワキヤック
ドMこそ最強。
なぜなら俺、
この強さの秘密は過酷な練習に性的興奮を覚えるド変態マゾだから!
しかし俺も病気には勝てなかった。
30歳という生涯はあっさりと幕を閉じた―――
と思ったら、何故か目付きの悪いクソガキにいきなり転生していた。
「な、なんじゃこりゃ!?俺か?なんで俺がこんな目付きの悪いガキなんかに…」
鏡の前でペタペタ顔を触っていると、
「坊ちゃま!ご無事でしたか?私が目を話した瞬間に頭をお打ちになってしまって…申し訳ございません、いかような罰もお受け致します!」
そこにはメイドが頭を下げていた。
どうやら俺の身分は高いらしい。
「問題ない、下がっていいぞ」
「ぼ、坊ちゃま!?かしこまりました」
かなり驚いていたようだがこのガキ、一体何やったんだ?
そんなことより…
「ここはどこだ?」
窓を覗くと立派な庭が広がっていた。
部屋を見渡すと外国の高級ホテルの様な感じだ、日本じゃないのだろう。
しばらくベットの上でぼーっとしていると、ドアの外からドタドタと音が近づいてくる。
「んまぁ〜ワキちゃま!怪我はないザマスか!?」
いきなり抱きかかえられた目付きの悪い眼鏡のザマスが心配そうに俺の顔を覗く。
このガキの母親だろうか?ほ〜う、見た目大学生ぐらいで若いしおっぱいデカくていいじゃないか!
「ワキちゃま?どうしたザマス?いつもママに甘えてくれるのに」
「えっと母上?なんていうか…記憶が曖昧で…ははは」
「なんですって!!メイドぉ!来なさい!!」
記憶が曖昧なのが相当頭にきたらしい、母上様は先程のメイドを呼んで般若のような顔で睨みつける。
「記憶喪失です!お前のせいで私の可愛いワキちゃまが記憶喪失です!お前は速攻クビ!!後日慰謝料を請求するザマス!」
「そ、そんな!お願いです、家には食事もろくにたべられない兄弟たちが―――」
「お黙り!」
「そんな…うう…」
俺もぜひ鬼の形相で
「あの母上、クビは酷くないっすか?別に俺は記憶が曖昧だけど命に別状があるとかじゃないっすよ?」
「んまぁ!?」
「ワキヤック様!?」
メイドを庇うとかなり驚かれる。
性格悪かったんだろうこのガキ―――って?
こいつワキヤックって名前?本当に?マジで?一生ワキヤック?
「まぁそんな訳ですから賠償金とかもなしで明日から以前通り働いてくれればいいんじゃないっすか?」
「ワキちゃま…なんて寛大な…―――メイド!次粗相があれば首が落ちると心得るザマス!」
「はいッ!寛大なご配慮、感謝致します…」
首落とすって言い過ぎ。
この母親過保護すぎるだろ。
「さぁワキちゃま、パパとママの紹介をしたいからお食事にするザマス」
早速食事部屋に移動すると、そこもまた豪華な大部屋であった。
「おおワキヤック、話は聞いたぞ。記憶喪失とな、可哀想に…さ、席につきなさい」
座るための椅子がデカくて、自分がガキになってしまったと再確認しながら席につく。
「まず、わしがこのカマセー男爵家の領主でお前のパパ、ハゲヤックだ」
その名の通り頭ハゲ散らかしている高そうな服を着た男だった。
「私がワキちゃまのママ、カマセリーヌ ザマス」
ああなるほど、ワキヤックとかいうネーミングセンスはこの両親が原因で間違いない。
と、自己紹介が終わったところで早速食事を…
!!??
「うげぇ!?まっずぅー!」
やさいはぐにぐにするし肉は固くて臭い、スープもぬるくて味がしない、パンはカッチカチやぞ。
結論、食事が不味すぎる。
「ワキヤック?口に合わなかったか?」
「ワキちゃま、好き嫌いがすぎると大きくなれないザマスよ」
「「ワハハハハ!」」
ワハハハハじゃねぇって、味覚正気か?
どんな羞恥プレイにも耐えうる強靭な精神だと自負しているがメシマズに関しては妥協できない。
といっても安物のお惣菜を喜んで食べるバカ舌だがそれにしてもコレはひどい。
どうやら俺はやるべき事が見つかったらしい。
「飯だ、美味い飯が食いたい」
こうして鎌瀬犬彦のワキヤックとして第二の人生が始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます