母親不行届き

ラブコメ探偵『母親不行届き』絶賛連載中

第1話 母の悪しきところ

私の勉強部屋は襖を挟んでリビングと直結していて、私の勉強机から見てリビングは右にある。通常は、私の勉強部屋の襖を開ける様にしている。


そんな、高校二年の夏休みに入る前


母「留学しないか」

私「行かなくていい」

母「………」


母は話を聞かなくどころか落ち込んでしまった。私は、母が落ち込むとすぐに顔を真下に向け表情をうかがうことが出来なくなることを知っている。


母はよく自分の思い通りに行かなかった時や要望をすぐに受け入れてくれなかった時などには、リビングと視界に入るギリギリの位置か勉強部屋の中のもう一つの椅子で佇むことが多々ある。


この光景は、私にとって非常に見慣れた光景であり、はじめのうちは気にかける回数が多く集中するまでに時間がかかっていたが、もう麻痺してしまい母が佇んで部屋にいるか否かは誤差になりつつある。


他にも例を挙げ出すとキリがない。私のメモアプリの中にある愚痴集めフォルダーから流用できそうなものがあれば形を変えて、ぜひ読んでいただきたい。


最後に言っておくが、これらは決して僕のせいではない。私は、そう信じている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る