「優秀な生徒が来る」




転校生で、それもいきなり特進クラスに入る子はとても珍しい。


好美はどんな子が来るのか、少しだけ気にしていた。




奨学金を受けているのは、このクラスでも好美だけ。


つまり、同じくらいの実力の生徒がこのクラスに来る事を予告していた。




もしかしたら自分の立場を脅かす存在が来るかもしれない。


そんな思いが好美の脳裏によぎっていた。




来週には転校してくると言う事は、期末テストで結果が出る。


好美は静かに、気を引き締めていた。




今までは圧倒的な差をつけての1位。


もしかしたらそれが揺らいでしまうかもしれない。




好美に、緊張が走っていた。

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