第20話



「………………っ、はい、分かっています。」


「そうか、なら良い。」





こいつは、最も辛い制裁を実行されるだろう。






生き残れれば、良いが。





「早く、水瀬茉莉の行方を探せ。」


「はいっ…。」




恐れを滲ませた声を最後に、俺は通話を切って、そのまま終わらせる。





「………水瀬茉莉…。」




何かしら、やるとは思っていたが。






通話の切れた携帯電話を持つ手に、力が入る。









十中八九、あの妹は、莉茉ちゃんに接触するだろう。





俺には、確信があった。

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