第26話

皮膚の焼ける独特な匂い。


「…そんなに私と別れたいの?」


私はニコニコしながら、


そう京介くんに問いかける。


京介くんは、もう何も言わなかった。


散らばった荷物を拾い集め、


京介くんは私の前で立ち上がり、


「…帰ろう、沙希…。」


そう言って、私の手を取って


部屋へと一緒に向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る