第25話

「…もう、俺を解放してくれ…。」


京介くんは座り込んでしまった。


荷物は散らばったままだし、


私はイライラして、


エレベーター前でタバコに火をつけ、


座り込んでいる京介くんの


右手の甲にタバコを押し付けた。


…にっこりと笑いながら。


「っっ!!」


京介くんは声にならない声を上げた。

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