第19話

そう震えながら言った京介くんの


頬には昨日私が切りつけた、カッターナイフの傷がある。


それは痛々しく、刻まれている。


なによ、そんな傷。


私の愛のおかげだって分からないの?


私がものすごく愛してる証だって


わからないの?


「出てってどうするつもり?


仕事もないのに。


ここに居れば、私が全部やるのよ?」

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