第9話

「…もしもし…。」


投げた携帯の先から、


やっと京介くんの声が聞こえてきた。


私は、拾いに行くと、


「ねぇ。約束覚えてないの?


いつもワンコールで出てって


言ってるよね?


なんでわからないの?


メッセージの返信もないし。


一体何してたの?」


と早口でそう私は言った。

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