第34話

朝から夜中まで、僕は小説を読んでた。


面白いというだけあって、確かに面白かった。


元から本は大好きな僕だったから、


読み始めると、止まらなくなった。


好きなだけ本を読んで、


消灯時間になっても、枕元の電気をつけて読んでた。


何度か看護師さんに笑われた。


「沢森さんは、一度夢中になるとずっと夢中になれるのね。」


と。


「ただ、消灯時間は守ってね。」


と。

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