第12話

腕に残る僕の証。


それはどんどん増えていった。


最初は錆びたカミソリ。


次は錆びたカッターナイフ。


百均で買ってきた貝印のカミソリ、カッターナイフ。


どんどんどんどん、自分を傷つける道具は増えていく。



夏になっても半袖は着れない。


何度も夏になる前にやめようと思うのに。


頭は傷をつけることしか考えられない。


夏でも長袖で、プールの授業にも出られない。


だけど、これが僕の生きた証なのだ。


周りになんて言われようが・・・僕自身後悔しようが・・・


これが僕の証なのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る