💠売れない調香師が帝王と呼ばれた理由が俺だった件。

pasuta

第1話-プロローグ

木枯らしに銀杏いちょうの葉がカラカラ、カサカサと乾いた音を立てて風に運ばれ歩道の隅に見事な黄色の絨毯を敷き詰めている。


もう、こんなにも秋は深まり冬の気配がしていたのか。あたりの景色を風を感じることが癖になっている。

それ以外は、今は夢の中に居るようで何も考えられない。けれど来なければならないと思った。お前に会うために。


俺は今、博物館の前にいた。

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