第42話

琴乃は携帯を見ながら急いで去っていった。



…今の話がしたくて俺に会いに来た、とか?


まあ西の連中にあんなこと話せないしね。


琴乃が俺を頼ってくれたことは素直に嬉しかった。


そういえば。



「…聞きそびれたな」



どうして東に来たのか。


あの様子じゃ本当に仕返しってわけじゃないみたいだし…。


陸登の顔なんて見たら嫌なこと思い出しそうだけど。


まあこればっかりは考えても仕方ない。


また今度、琴乃に聞いてみよう。

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