第40話

「でも別に、今は壮太が悪いとは思ってないよ」


「…え?」


「颯から聞いたときは壮太のこと知らなかったし、正直酷い人だと思ってたの。颯を傷つけて、許せないと思った」



当たり前だ。


あんなことして嫌われない方が不思議だし、颯を大事に思ってる琴乃なら尚更許せないと思う。


俺が琴乃の立場でも、きっと同じことを思うよ。



「でもね、壮太はそういうことをする人じゃないと思うの」


「何言って…、だって俺は実際っ」


「うん。壮太は実際に酷いことをしたんだろうけど、私は何か理由があるんじゃないかと思うの」


「理由なんて…」

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