第23話

「え、ああ、ごめ…すみません」


「いや、敬語とかやめてよ。呼び方はなんでもいいけど、今までどおり話してくれた方が嬉しい」


「でも颯さんが…」


「颯も別に怒らないよ。だから、ね?」


「…分かった。じゃあこれからもよろしくな」



私が笑うと笑い返してくれるクラスメイト。


“これからもよろしく”と当たり前のように言ってくれるみんな。


小さなことだけど、私にとっては大きなことで。


颯がいなきゃここまで来れなかった。


今の私があるのは颯のおかげ。


だから颯の側にいるってわけじゃないけど。

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