第8話

「あぁ、客が1人な」


「へぇー、珍しい」


「…お前はまじで生意気だな」



俺の店は客が来ねぇってか。



「でも確かに珍しいですよね、この時間なのに」



と、生意気野郎に同意するダークブラウン。



「おい、お前もか」


「だってこの時間、“ここ”には俺らがいるから」


「…あぁ」



そういうことか。


確かに、“ここ”にこの時間普通のやつ、ましてや女の子が来るなんてことは滅多にないかもしれない。


達馬は静かに先程までここにいた少女のことを思い浮かべた。

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