第15話
ドレスはとっても素敵だとは思うけど、私が着るのはなぁ〜なんて言える隙もなく、慌ただしくアクセサリーや靴の準備を始めた。
首に当てられる宝石がただただ重い。
こんなに輝く必要あるかと思うほど、首元で光るネックレスに目が痛くなる。
ヒールの高いストラップ付きのパンプスを履くと、今日出席する社長からのプレゼントらしいダイヤモンドのピアスがやってきた。
「潮留社長様からって、さすが璃星様!」
「こんなに高価なもの申し訳ない…」
高級感漂う箱の中にあるのはピアスと小さな便箋だった。
この便箋は後で読もうと思い、机に置いた。
日本の貿易会社と言ったら、潮留がまず浮かぶだろう。
この間うちの父と一緒に会食に行ってお会いしたのが初めてだったのに、貰っていいんだろうか。
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