第6話 寝起き
その晩は一睡も出来なかった
女性に縁がなかった自分だが、3人の女性が一緒の部屋で寝ているのだ
いや、正確に言えば交代で寝ていたのだが
ウトウトとしていると窓の方をじっと見ている女性がいる
なんか格闘ゲームの女忍者みたいなエロい恰好なんですが、、、
「むっ、気が付きましたか?マスター?」
「クレナイさん、その服は?」
「戦闘服です」
露出度高すぎだろ?
それを察知したようにクレナイさんは言う
「これの服はマジックアイテムでもあります、ライフルの玉でも跳ね返す硬さがあるんです、、」
「露出してる所はどうなんですか?」
思わず言ってしまったがクレナイさんは答える
「実は透けてるだけで服は着てるんです」
うむ、やっぱり判らん
「さあ、マスター、眠らないと体に悪いです、私が膝枕をしましょうか?」
「うむ、それは、ちょっとまって、それはいいから!!」
クレナイさんの太ももがあまりにも色っぽすぎる、
多分、膝枕でもされたら鼻血が10リットルぐらい出そうだ
そうこうしているうちに朝になった
何時も寝起きが悪い自分には訳の判らん世界が広がっていた
コーヒーに牛乳、オレンジジュース、トーストにカリカリと焼いたベーコン
スクランブルエッグにちょっとしたサラダもある
おまけにコンソメスープまで付いているではないか
ユリが言う
「マスター、今日は私が朝食を作りました、お口に合えば良いのですか、、、」
「めっそうもございません、ありがたいです、五臓六腑に染み渡ります」
次にユカが背広を持ってくる
「背広は私が整えておきました、ズボンも折り目がぴっしりしてます」
「ありがとうございます」
「マスター、ネクタイは私が付けます、正直、マスターの付け方はアバンギャルドすぎて」
「申し訳ございません、おねがいします」
なんなんだ、これは?
クレナイさんがスーツ姿で姿を現す
「ふむ、ユリもユカも良い仕事をしている」
「ありがとうございます」
「ささ、マスター、鏡をごらんください」
おおっ!!
そこにはぴしっとしたスーツ、整った髪型、そして、どうみても睡眠不足の目の赤い俺がいた
「うーむ、マスターの目が赤い、今日はお休みして眼科に行きましょうか?」
「いや、大丈夫です、会社に行きます」
「では、私がお供します」
ユリとユカがメイド服で頭を下げる
「紅様、そしてマスターいってらっしゃいませ!!」
「はい、行ってきます」
「くれぐれも警戒を怠るな?」
「かしこまりました」
なんだんだ、これは?
近くの駅で電車を待っている、ちょっと郊外だが
ベットタウンと言われるのでそこそこの人がいた
「マスター?大丈夫ですか?」
「いや、すまない、というか、昨日からの情報が多すぎて頭がスパゲッティ、、、」
「マスター、パスタと言わないとナウなヤングと思われません、ご注意を」
「はい、頭がパスタです」
そうこうしている内に眼の前の反対側に電車がやってきて止まる
普通の風景と思っていたら、電車が行った後のホームに
ライフルを持った男がいた
「クレナイよ、ここで終わりだ!!」
「貴様はデリンジャー!?」
はい?
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