第4話

やがてシミアンズはデビューする日を迎えた。


 「イエーイ、みんなー。私たちシミアンズでーす、はじめましてー!」


 ステージの上で挨拶。


 シーン。


 観客席はガラガラだった。


 「そりゃーまー、新人アイドルだからね」


 「まだファンはいないよね」




 プロダクションに引き上げてきたシミアンズ。


 「おや、この娘たちは誰だい?」


 そこへやってきた男性アイドルのグループが訊いた。


 「私たちシミアンズでーす」


 清水が応じた。


 「僕たちはコールボーイだ」


 男性ユニットの一人が答えた。


 「彼らもうちに在籍しているアイドルです」


 プロデューサーが言った。


 「こんな娘たち、いましたか?」


 コールボーイの一人が尋ねた。


 「まだ新入りですので・・・」


 プロデューサーが返事した。


 「コールボーイのバックダンサーになってはどうです?」

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