第2話

「清水瞑?」

 「はい、私が発掘しました」

 プロデューサーはあの書店の娘をプロダクションに連れて行った。

 「でも一人じゃグループが作れません」

 「ええ、わかっています」

 プロデューサーは清水瞑という名のその娘のほうに向き直って言った。

 「お友達はいませんか?」

 「いますよ」


 清水は学校で友達に声をかけた。

 「ねえ、アイドルになってみない?」

 「んー、アイドルなんか興味なーい」

 

 「て、ことだったんですけど・・・」

 プロダクションで清水はプロデューサーに報告した。

 「私もいきましょう」

 「彼女はこの道を通って帰るから・・・」

 清水は地図を広げ、彼女の帰り道をレクチャーした。


 その日の下校中。

 「ねー、どーなのー?」

 「だーかーらー、興味ないっていってんでしょー?」

 清水はその友達と並んで帰っていた。

 と、その前にプロデューサーが現れた。

 「私、こういうものです」

 プロデューサーが第一話で清水に出したものと同じ名刺を出した。

 「あんたが清水のプロデューサー?」

 「私は売れるアイドルを生み出さなくてはくびになってしまいます」

 「別にー、私の知ったこっちゃないしー」

 「私を助けると思って・・・どうか・・・」

 「私からもお願いするわ、あなたのおかげで一人の人が救われるの」

 「・・・」


 「安藤飛鳥?」

 プロデューサーは二人をプロダクションに連れてきた。

 「ユニットにはあと一人ってとこですね」

 「そーですねー」

 「後一人のいすが埋まりますかねー?」


 翌日。

 「私、アイドルになりたいです!」

 一人の少女がプロダクションを訪れていった。

 「埋まりましたね・・・いす」

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