愛の音を奏でてよ!

咲熊 恋姫

1話〜優留から離れる!

あたしは今田山電気で安い可愛いブルースカイのBluetoothのヘッドホンをスマホに繋ぎ、


思い出の夕方の誰もいない公園で1人ベンチに座って…空の夕日を見ながら、音楽を聞いている…今聴いているのは、


あたしと同い年で…幼なじみの


優留ゆうるがメジャーデビューして歌ってる曲、そう…優留は今大注目のアーティスト、


1年前に事務所に所属して…そしてこの春デビューを果たした、


あたしは…密かに優留に好意を寄せている…


だけど…内緒!


優留は今じゃ…あたしの手の届かない


存在になっちゃったから、


だけど…思ってるだけなら…いいよね?


いいでしょ?


《トゥルルル》電話…AIが知らせるあたしが登録してある人の名前…"優留"


あたしは…無視をする…メジャーデビューしてから、あたしは…優留の連絡を


無視し続けている…


ヘッドホンを首にかける、


すると目の前に背の高い、キラキラを纏った


見たことある人が…やってくる


「なんで無視するの?」


あたしは何も言わず立ち上がって…カバンを持って、来てる方向とは反対に逃げる、


「待てよ…待って!」叫び声が聞こえてくる、


あたしは耳を塞ぐようにヘッドホンを


耳につける…


聞きたくない…聞きたくない…


なんで…なんで…ハートのキラキラが優留には見えるんだろ?


涙が出てくる…応援してる…だけど…優留から


離れなきゃあたしみたいのと一緒にいたら…


価値が下がる…


あたしは…学校で浮いた存在、


あたしには…昔からみんなが見えない物が見えるから、


それを言ったら…優留以外のみんなが離れていく…


今も見えてる…だけど…言えない…


すると手を掴まれた!


"はぁはぁはぁ"って息を整える優留


「…離して…」って言うと


「俺…何かした?」


してないよ…してないけど…


ファンの人は優留のイケメンな顔と背が高くて歌声、全てが大好きなの!


「あたし…なんかさぁ…優留の事…好きじゃないの…てか嫌い?!」


嘘だよ!


今あたしの肩に乗ってる…クマみたいなこの子


みんなの目には見えないその子が


「嘘ダメだよ…嘘はダメ!」って…言っている


「きっ…嫌い?」


静かに頷く…涙がでそうなのを必死に抑える


「嘘!」大声で言う


あたしは首を横に振る、優留に背を向けながら、


「あたし…推せないから」


嘘…ずっと…ずっと…あたしは優留の歌を聞いてきた、


「なんで…ファン…第1号だと…」


「それは…優留に早くあたしの傍からいなくなってもらいたいから!、だから歌手慣れそうって思って…」


必死に涙を抑える…胸がこんなにちぎれそうな感じは初めて


優留のあたしの腕を掴んでた手が緩んだ!


そして走り去ろうとする、


満恋みこ!」って叫ばれる


立ち止まらないように…あたしは振り返らないように、走って去っていく


これでいい…優留…ごめん本当は…あたし…


優留の作る歌詞も歌声も大好きだけど…


あたしが一緒にいたら…ダメ…ダメだから……


これからもその心を歌詞に起こしてね?


今日あったことでもいいから、だから、


最低な幼なじみでもいい…だけどあたしは、


優留の邪魔をしたくないから、ここから見守ることにするね、

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