箸が転んでも笑わない年頃。

猫野 尻尾

第1話:ネットで知り合った子。

はいお試し投稿です。


男「僕」の名前は「横山 郁太郎よこやま いくたろう

女「女子高生」の名前は「坂の上 絵里さかのうえ えり


僕と絵里はSNS「ties(タイズ)」のサイトで知り合った。

僕はたいして趣味もなかったからSNSでもやってみようと思って有名なtiesに

登録した。


最初は訳がわからず適当にやっていた。

いろんな情報が入って来るから退屈しのぎ、寝る前の時間つぶしになっていた。

で、なかり馴れて来た頃。

タレントやアイドルなんかをフォローしたりなんかしていたら、たまに素人の子

なんだろう・・・気になる子、俺のタイプな子が自分の自撮りや動画をアップしてるのを見かけるようになった。


プロフィール名が「ロリエッチ」

プロフィールだけでなんか、普通の子じゃない気がした。

まあ本名じゃないだろうし・・・プロフィール名の他にはなにも紹介されてない、

ただフォロー&リポよろしくって書いてあるだけ。


僕も人のこと言えないけど「ties(タイズ)」なんかに来てる子は自己顕示欲

が強いんだろうな。

いわゆる構ってちゃんか?


まあそれでも「ロリエッチ」ちゃんは可愛いし・・・僕のタイプだし・・・

そう思ってとりあえずフォローした。

そしたら毎日その子の画像がトップに表示されるようになった。


最初はその子の画像や動画に"♡"だけしていた。

そのうちコメントを残したくなった・・・どんどんその子にハマっていく僕。


だけどネットの向こうだし、のめり込まなければなんの問題もない。

ふだから毎日なにげないコメントを残した。

「おはよう」とか「可愛いね」とか「元気?」とか簡単な単語。

そのうち「今日も素敵な日になるといいね」とか「その衣装可愛いねとか」

「よく眠れる?」とか「季節の変わり目だから風邪ひかないようにね」

少しづつ文章が心配系に変わっていった。


たまにコスプレしてる画像や動画が上がった。

ほとんどがアニメのキャラ・・・めちゃ可愛いかった。


そしたらある日、その子からメッセージが届いた。


「フォローありがとうございます」

「こちらからもフォローさせていただきました」

「いつも応援してくださって嬉しいです、これからもよろしくお願いします」


あ〜他のフォローした人にも同じような返事を返してるんだろうなって思った。


こっちから返事は送らないほうがいいと思ってそのままスルーした。

ネットの中の子となんか話をしないほうがいい。

「ties(タイズ)」は日々の情報収集とたまにアップされる可愛い女子の画像

くらい・・・見てればそれでいい。


それでも僕が「ロリエッチ」ちゃんの画像がアップされるたびに適当にコメント

してあげていた。


そしたらしばらくして「ロリエッチ」ちゃんからまたメッセージが送られてきた。


単刀直入・・・「遠くじゃなければ会えませんか?」って・・・。


ええ?・・これって危険なパターンじゃないか?

もしかして詐欺とか・・・うまいこと誘って金振り込めとか・・・。

ウハウハ会いに行ったら野郎が出てきて恐喝まがいの危険にさらされるとか

・・・考えすぎか?


「しばらく忙しいので・・・あなたには興味ありますけど・・・失礼ですけど

なんとなく詐欺っぽい臭いがするので会うのはちょっと・・・」


「そんな訳ないでしょ?」

「いつも優しい言葉かけてくれるから純粋に会ってみたいって思っただけです」

「もういいです」


「あ、ごめんなさい・・・疑ったりして・・・あの会います」


返事はなかった・・・落ちられた・・・怒らせちゃったか?


まあいいや・・・これでいんだ・・・。

とにかくSNSなんか利用してる女と関係なんかもたないほうが賢明。


だけど数日後、また「ロリエッチ」ちゃんからメッセージが届いた。


「しつこようですけど、会えませんか?」


「あのひとつ聞きたいんですけど僕、おじさんですけどいいの?」


「棺桶に足突っ込んでないか小学生じゃなきゃ歳は関係ないです」

「とにかく下半身、一人前に元気ならそれでいいです」

「それに会って気に入らなかったらバイバイしちゃえばいいでしょ?」


なんか投げやりな態度に言葉・・・会っていいのだろうか?疑問。


だけど僕とロリエッチちゃんはLINEを交換した。

僕の中ではSNSでなんかで女性と会うなんて気持ちはさらさらなかったはず。


はずなのに・・・ただ「ロリエッチ」ちゃんが俺のタイプだったってことだけが

僕を突き動かしたんだろう。

その裏にはタイプの子を逃したら二度とタイプの子とは出会えないだろうと

思ったからだった。


つづく。




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