3.魔物と魔法
半年が経った。
最近やっとつかまり立ちをして歩けるようになって、家中を移動できるようになったので、色々みて回りながら体力をつけている。
この世界では前世では体験できなかった青春を謳歌したいからな、自分磨きは頑張っているのである。
あと、最近始めたこととして魔力を放出し続けて魔力制御のレベルを上げつつ。MPを切らしてMPの最大値を増やしている。
MP切れを起こすとMPの最大値が増加すると言うのは、知神から得た知識だ。
俺たちが住んでいるここ、アルフハーツの街は西に隣国ニブヘルム帝国と、南側には魔物が蔓延る濃魔の森と接している、リフェイル王国の中で最も危険な街であり、この国の中でも大都市と呼ばれるような街である。
そんな危険な街だからこそこの街のみ独自の軍を持つことが許されている。
何故急にこんな話をしたかというとつい先ほどお父さんがその独自の軍を連れて濃魔の森へと出発したからだ。
「大丈夫よぉ〜、ああ見えてもお父さんは結構強い冒険者でもあるんだから心配いらないわ。」
俺が心配そうにしていることに気づいたのか、母さんが声をかけてくれた。
俺も早く強くなって、お父さんたちの役に立てるようになりたい。
今一番するべきことは、レベルを上げることだと考えている。魔力量が増えても、使える魔法がなかったり、魔法創造もしようとしたがレベルが足りなくてできなかったりと八方塞がりになってしまっているのだ。
~フリジア~
半年前、俺に二人目となる息子ができた。
「カナタはすごいな。まだ生まれて半年だというのにもうつかまり立ちをしていて、俺たちの話しも理解してるのではないかと思うことも多々ある。」
「えぇ、やはり私たちの子は二人とも神童ね!」
「ああ、あの子たちが将来この国で活躍できるように、今から頑張っていかないとな」
「そうね、あの子たちの未来のためにできることを頑張りましょう」
俺は、アリスとそんな話をしてから少し考える。
アリスは少し珍しい、鑑定眼のスキルを持っているのだが、そんな彼女曰くカナタの魔力量が日に日に増えて行っているというから驚きを隠せずにいる。
カナタに魔法を教えるのが今から楽しみでならない。そんなこと考えながら俺は眠りについたのだった。
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