竜の契約者
染々蜆
第0話 プロローグ
西暦9889年。
国家概念が無くなってから700年。
人類は過去最大の天災に見舞われた。
過去の戦争やプレートの動きによって地形は変わり果て、7000年前に進んでいた機械や兵器などはほとんど消滅した。
文明は遥かに退化した。
そして戦争により大陸は9つになった。
北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、北アフリカ大陸、南アフリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸、東ユーラシア大陸、西ユーラシア大陸。
この9つだ。
代わりに戦争という言葉すらなくなり、便利な”魔法”という技術で争いもなくすべての人々が幸せに暮らしている。
そんな理想郷に奴らは現れた。
”竜”だ。
奴らがどこから来てなぜ生まれたかなど誰も知らない。知る由もない。
竜にも種類がある。
地を走る地竜もいれば、空を飛ぶ飛竜もいるし、水の中を泳ぐ海竜もいる。
龍もいればドラゴンもいる。
その中でも知能があり、そして最も強いとされる竜族の最上位、7柱の竜
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彼らを中心として竜族によって地上は一気に占拠された。
争いを知らない人類はなすすべもなく土地を奪われる。
たったの1年で9割が占領された。
どこから生まれたのかもわからないその化け物たちから逃げ続ける。
そんな行動に嫌気が差したのか、ある国の一人の男がこう言い出した。
「...いつまで俺達は逃げるんだ。おまえらはそれでいいのか?逃げ続けても破滅を迎えるだけだ、それくらいわかってるだろう!」
村人達は反論した。
「し、しかしだな!あの竜をみただろう?兵士すらいないこの世界で竜という物語の存在何かに勝てるわけがないんだ!」
「そうだ!」
「逃げるしか、俺達にはないんだ。」
男は言い返す。
「じゃあなんだ。お前らは逃げ続け、最後には滅びる。そんな道を選ぶのか?戦えよ!戦わないとわからないだろ!」
村人も負けじと言い返した。
「そ、そもそも戦うってなんだよ。俺達は戦い方なんてしらねえんだよ!」
反論する村人達に男はいう
「そうか、じゃあ俺は戦いに行く。お前らは逃げろ。そして滅べ。」
そうして男は竜を討伐すべく占領地域へと一人で向かった。
途中彼は夢を見た。
夢の中で女性は告げた。
「竜を滅ぼさんと立ち上がりし勇者よ。貴殿に力を託す。竜を従えし力だ。世界各地にいる他6人の勇者と協力し7つの神竜を従えよ」
男はそれから夢を神託とし、世界各地にいるという勇者6人を探し、全員で7匹の神竜を従えたという。
それから、最上位竜を支配したことによって竜から世界を取り戻した勇者たちによって世界に一つの一大国家を築いた。
こうして7人の勇者一族によってできた国が統合国家ドラコスト・ヒルムンドを建国した。
国家には王や皇帝は存在せず、領主として2000ほどの貴族を配置し各地を治めさせた。
竜との主戦場となり更地となった南極、余波を受けて海に沈んだオーストラリア大陸以外の7つの大陸を7勇者がそれぞれの大陸の貴族たちを統治し、竜の力を持ってして国を治める事となった。
今は七大貴族と呼ばれている勇者の末裔7人たちでその役割を代々こなしている。
そして、かつて日本と呼ばれた島国に生徒育成学園と学生寮を建築し、いつ発生してもおかしくない敵に向けての武力を身につけさせることにした。
そうした結果、旧日本列島はジャルトニカという名の最強の要塞都市となったのであった。
もしこの歴史が間違ってるとしたら、、、
もし、仮に正しいとされている歴史が違うと知っていたら君たちはどうする?
多くの人は正そうとする。なぜか?人は正しくあることを美とするからだ。
では多くの人に含まれない人々は何を考えているか?
簡単な話だ。めんどくさい。それだけだ。
俺は生憎そちら側の人間で、
間違った歴史をわざわざ正す必要なんてないと思っている。
例えそれが自分を不幸にしても、な?
だから俺は僕を忘れよう。彼らが望むなら記憶を消そう。
歴史が僕を望むなら力を貸そう。
転生して、またいつの世で平穏に暮らせるように、、、
これが僕の最後の『真の勇者』としての仕事だ。
”八”神竜とともに眠る『真の勇者』は1000年の時を経て蘇る。
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