説得や先導は、不得意なので、しない

白鷺(楓賢)

本編

世の中には、説得力のある話し方やリーダーシップを発揮して人を先導する力を持つ人がたくさんいます。彼らは相手の心を動かし、行動を促す技術を持っています。しかし、私はそのようなスキルや意欲を持っていませんし、それを必要だと思ったこともほとんどありません。


説得や先導をするためには、相手に対する理解や共感、そして自分の考えを巧みに伝える能力が求められます。そのためには、相手に対して深い関心を持ち、強い意欲を持つことが不可欠です。ですが、私はそのような意欲や情熱を感じることがなく、説得しようとすることに自然と抵抗を感じます。


これまで書いてきた文章でも、何かを「伝える」ことはしてきましたが、相手を説得しようとは思っていません。私が目指しているのは、自分の思いを表現することであり、押し付けるのではなく、読んだ人が何かを感じ取ってくれるなら、それで十分だということです。説得という行為は、時に相手にプレッシャーを与えるものになりがちですし、私はそのような状況を避けたいと思っています。


ただし、従うこと自体は悪いことではないと考えています。誰かの意見や指導を受け入れ、その通りに行動することも、時には必要です。自分にはリーダーシップを発揮する役割が合わないと理解しているからこそ、他者の指示に従うことが自然だと思える場面も多くあります。しかし、すべてを言いなりに従うのは違います。自分の意思を示すことも同じくらい大切であり、どこまでなら従えるのか、その線引きは必要です。自分を守るためにも、時には「ここまでなら従える」という境界をはっきりさせるべきだと思っています。


私が思うに、何事も得意不得意があり、それは人それぞれ違います。私は説得や先導をするよりも、自分の意思を示しつつ、他人の意見を受け入れる柔軟さを持って行動することが、自分に合っていると感じています。そのため、無理にリーダーシップを取ろうとはせず、あくまで自分らしく行動していくことを大切にしています。


結局、私にとっては、自分の考えを押し付けるよりも、ただ素直に伝えること、そして時には従うことのバランスが重要です。自分の意見を失わず、他者の意見も尊重しながら、その境界線をしっかりと持って進んでいく。それが私のスタイルなのです。

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