[第五十二話][七つ目の試練「死とは何か?」]
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[第五十二話][七つ目の試練「死とは何か?」]
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<2024年4月6日>→14時19分→/場所 死が待ち構える空/
「ここは何だ?」
「……………………………………」
[死を理解しろ
それを理解したのであれば
試練を突破することができる]
そこには一つの彼岸花が現れていた。
「貴方は?」
[ここは死が待ち構える空
そしてこの1は「死」
此度の試練の判断を下す裁定者である]
「……………………………………………………」
「三界の狂人は狂せることを知らず
四生の盲者は盲なることを識らず
生まれ生まれ生まれ生まれて生のはじめに暗く
死に死に死に死んで死の終わりに冥し」
「死は善でも悪でも無い
喜ぶことでも悲しむことでも無い
生き物が死ぬのは絶対の自然の摂理
生きたし生きるものに絶対に訪れるもの
死から逃れることはできない死=生だから
だから本当の不老不死などこの世には無い
そして生に意味は無いと言う存在もいるがそれは違う
生きとし生けるものに価値はないだが積み上げた物語に価値がある
だがその積み上げた物語すら9月30日に来たる終焉には何も出来ず消える
死と終焉に何か違いがあるのか?それは今言ったように積み上げてきたものが
この世に残るか残らないかの差であるこの差が全てを決めるだからこそ答え」
[正解であるがまだ試練の難易度は
七つ目だから少し難しい難易度である
所詮まだここの試練は余興に過ぎない
それじゃあ、さようならまた会う日まで]
そう言うと鳥居が既に建っていた。
「それじゃあ先に行かせてもらいます」
そうして二人は鳥居を潜った。
◇◇◇
「次はこの扉に行くぞ!」
「はい!!」
そうして二人は一つの扉に入っていった。
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[解説「三界の狂人は狂せることを知らず
四生の盲者は盲なることを識らず
生まれ生まれ生まれ生まれて生のはじめに暗く
死に死に死に死んで死の終わりに冥しについて」
空海の有名な教えであり意味は
「輪廻を繰り返す者たちは自分たちが何処から生まれて
何故生まれるのか何処に死んでいくのか何故死ぬのかを知らない
正しい道を知らないであり続けるこの世に生まれてくる
迷いの世界にいる存在は自分が狂っていることにすら気づけない
全てのものは自分たちが何が
真理かをわかっていないことを知らないでいる
自分たちが何であるかを理解しないでそこにある
死とは何かと言う一大事を人はなおざりにして
何も考えずに逃避して人生を無為におくっている
死に往く事を知っていながら見ない振りをしている
何度も生まれてくるのだが生まれてくるときに
既に何が真理であるかを知らないで生まれてくる
生まれた初めは生の始まりを知らず
何度も死んでいくのだが死ぬまでに真理に
目覚めることがないまま死んで逝き輪廻の流転を繰り返す
死んだ闇の中ですら真理には程遠く死の終わりを知らない」
生きとし生けるもののための言葉である]
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