努力好きな天才冒険者、無限の魔力で無双する

さい

No.1 冒険者試験①

 冒険者とは、未知の世界を探求し、危険なクエストに挑む職業のことを指す。

 彼らは自由を愛し、日常から離れた非日常を求めて旅をする者たちだ。

 冒険者の生活は、いつも変化に富んでいる。

 広大な山脈、深い森、神秘的な遺跡、さらには異国の街角まで、あらゆる場所が彼らの舞台となる。

 この職業の魅力は、ただ単に戦うことや財宝を手に入れることではない。

 仲間との絆を深め、様々な人々と出会い、冒険を通じて自身を成長させていく過程にこそ、真のロマンがある。

 彼らは剣や魔法を駆使する戦士であり、賢者の知恵を借りることもある。

 時には、身を潜めて危険を避けることもあれば、時には敵と真っ向から対峙する勇気も必要だ。

 冒険者は、過去の歴史や伝説を解き明かし、新たな物語を創り出す者でもある。

 彼らの行動が新たな伝説となり、次の世代に語り継がれることを知っている。

 だからこそ、冒険者たちは、夢や希望を胸に秘めて、明日も新たな冒険に向かって歩き出すのだ。

 彼らの物語は、常に新しい可能性と驚きに満ちている。

 つまり、ロマンに満ち溢れている職業だ!!



 名前を知らない冒険者などいない。

 そのレベルに俺の親父は伝説の冒険者だ。

 俺ことルカ=クローバーはそんな親父を超える冒険者になることが夢な十二歳の少年。


 そして、今──


 十二歳から受けることのできる冒険者になるための試験、冒険者試験を受けるために始まりの街アルカナにやってきたわけだ。


 冒険者試験は年に二回、春と夏に行われている。

 今は夏の部だ。


 合格率は1%とかなり難関なわけだけど、俺は絶対に合格する。


 待ちに待った冒険者試験なのだから!!


「うおおおし、ぜってえに合格するぞおおお!!」


 会場前でそう叫んだ。


 周りが俺に注目する。


 ちっとも恥ずかしくない……。


 恥ずかしい!!


 うそ、めちゃくちゃ恥ずかしい!!


 顔を真っ赤にしながら、会場内へ入った。


 同い年から年寄りまで、幅広い年齢層だ。

 ざっと見た感じ万は超えている感じがする。

 この中から合格できるのは数人。

 その数人になれるのだろうか。


 慌てて頭を横に振った。


 ダメだ、弱気になっちゃ。


 受付を終え、受験番号が刻まれた缶バッチを胸元に刺した。


 受験番号は8022。


 そのまま、まっすぐ進みまず最初の試験、第一試験『魔力検査』を受けるために列に並ぶ。


 魔力水晶という魔力を測定する魔道具により魔力検査を行う。

 魔力は数値として出て、100以上の魔力量を出さなければその時点で失格だ。


「はい、次の人……」


 と、検査員のお姉さんが言う。


 とうとう俺の番がやってきた。


「水晶に手を置いてください」


 目の前にある水色の水晶に手を置いた。


「では、今から魔力測定を始めます。この水晶により、限界まで魔力が放出されますことあらかじめご了承ください」


 水晶が光出した。

 魔力か溢れ出すしているのを感じる。


「え、200……300……400……500……」


 俺を見て驚愕する検査員。


「1000……2000……3000……」


 どんどんと数値が上がっていく。


「ど、どうなってるの……壊れてる……10000……」


 あー、そっか。


「あの、お姉さん。俺さ」

「9999999999999999、九がいっぱい……あれ、え……」


 完全に混乱している様子の検査員。


 そして、次の瞬間、水晶が弾け飛んだ。


「ぎゃあああ、一億円の魔力水晶があああ」


 涙を流しながら、叫ぶ検査員に俺は言った。


「俺、魔力が無限なんだ」


 絶望した顔で俺を見る検査員。

 周りもまた、俺に注目していた。


「ははは、俺、魔力鍛え続けたら尽きなくなっちゃったんだ」


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