第29話 母として内定

今日は遠い病院へ行って疲れました。お金も減るし。帰宅途中、息子にらいんをした所、自宅にいるようで、娘はいなかった。学校ですね。そこで、お腹空いてたら駅前にきてほしい。一緒に食べようと誘った。たいていはひだかやさんで一番安いらーめそ(カタカナにするとNice)になるのですが、今日はガストへと声をかけた。店に入ってみようと。メニューを決めてから、事後報告。パパにお昼の話をした。いつもダメだなんて言わない。金欠病だけど、ケチじゃない。二人で2800円にもなっちゃったけど、なによりの収穫があった。息子は就職の内定をもらっていた。本気で嬉しかった。随分と昔に感じるが、息子が高校に合格したことを実母に電話すると、静江が苦労していたからと、涙ながらに話されて、母もそうであったと思った。女が学なんかつけてどうすると父の反対が強かったからだ。母の死亡を確認してくださった女医さんも女が学なんてと言われてきたようだ。息子には、きわだって頭がいいとか学歴とかあってほしいなどはなく、幸せになってほしい。娘もだよ。

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