転生勇者の紀行〜仕方ないので魔王討伐を目指します〜
紅茶
プロローグ
────むかしむかし、あるところに立派な国がありました。自然がたくさんあって、いろんな建物があって、人々はみんな笑顔の平和な国でした。
ところが、ある日、神様は「近いうちに魔王が生まれ、国が滅ぶ」と告げたのです。
これを聞いた国の人々は恐怖に怯えました。恐怖で仕事や勉強どころではない人々を見た王様は、人々のために、国のために勇者を召喚します。
勇者は国を救ってくれという王様のお願いを受け入れ、魔王を倒して国を救うと約束してくれました。
勇者は旅の道中で耳の長い綺麗な魔法使いに小さな狼の戦士、精霊に愛された聖女が仲間になり、色々なトラブルを解決しながら進んでいきます。そして、魔王のいる所へ着きました。
勇者一行は魔王と戦って、ついに魔王を倒すのです。その時の勇者の姿は神々しかったそうです。
かくして勇者は国の英雄となり、いつまでも幸せに暮らしました。めでたしめでたし
────。
*
「皮肉だよなぁ、英雄だって讃えられてる勇者が今は罪人だなんてな……」
第一の人生は通り魔に刺されて終了、第二の人生は勇者として魔王と戦ったのに罪人にされてるって……。
俺の人生波乱万丈すぎないか?
「はぁ……。行くか」
草原の小高い丘に腰掛けて空を見上げていたのをやめて、立ち上がる。
次の目的地に向かうために。
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