壱
第2話
『―――なぁ、紫乃。やっぱこっちのマンションにしない?』
『ええ??そこだと駅からかなり遠くなるよ??』
『俺歩くの好きだし駅近じゃなくても全然いいよ。絶対こっちのがよさそう。とりあえず明日モデルルーム見学行かない?』
『間取りもイマイチだし日当たりも悪いって!!もうこっちって決めたんだからこっちにしよ?ね?嫌?駄目?』
『わかったわかった!!そっちでいい。まぁ、俺は紫乃たんと一緒に住めるならどこでもいいんだけどね?』
『うわー、もう健大好き!!!』
『どれぐらい好き?』
『死ぬほど好き!!ちゅーしたい!!今日の夜なに食べたい??久しぶりに外食しようよ。神戸牛のステーキ食べたいって言ってたよね?いつも我慢させてるから今日は贅沢しよ?』
『もったいないって。俺、紫乃たんが作った焼きうどんが食いたい。目玉焼きと紅生姜つきでお願い。』
『わかった!!じゃー、今日の夜は世界一美味しい焼きうどん作る!!!』
『あんたたちいつまで話してんの!!!さっきから黙って聞いてりゃチューとか紫乃たんとか気持ち悪いわね!!!マンションなんかどこも同じよ!!!一軒家買いなさい!!!』
『お母さんは黙っててよ!!私らは絶対にマンションの方がいいの!!てか、いつまで寝転がってテレビ見てんの??掃除したいんだから早く帰ってよ!!』
『うるさいわね!!そのうち帰るわよ!!健くん今から仕事なんでしょ??遅刻するから早く行きなさい!!』
『はーい!!お義母さん、ゆっくりしててくださいね!!紫乃、行ってくるね。』
『いってらっしゃい!!ケーキ買えたら買ってきてね!!』
『おうおう、10個ほど買ってくるわ。行ってきまーす。』
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