第27話

澤井と皆から死神と呼ばれている堂城誠也とは、同期入社だ。

 そして、そんな堂城と高校時代から仲が良く、今は、黒蝶副編集長を務めている犬塚梨々花とは、今も時間さえ合えば、二人で食事や旅行に行ってたりすしている。

 だからこそ、他の人よりかは、堂城君のことは素顔は知っている想うし、なんなら、二人が学生時代、恋人同士だったと言う方が、私とっては衝撃度がデカい。

「あぁすみません! なんか、いまの話しを聞く限り、その……死神って呼ばれてるその人、本当に悪い人なのかって? あぁ! すみません! さっき、友人にそっち仕事はどう? オレンジでメッセージ送ったら、最初は、なんで希望してた晴海じゃあなくて、黒蝶と言う、政治家や経済界のスキャンダルや芸能人のスクープを扱う部署で、インターンをしないといけないだろうとすごく嫌だったんだけど、私の指導係になってくれた男性の先輩がねぇ? 見た目と言動は、例えるなら裏社会の若頭? みたいな先輩なんだけどねぇ? その先輩が、私に聞いてきたんだよ! お前は、なんで、編集者になろうと思ったのかって? 私ねぇ? その質問に、私は、うまく答えられなくて、甘いって言われちゃった! けど、その先輩の言う通りだと思う! だから、この人は、そこまで怖い人じゃないのかって」

 先輩が言っている死神が、璃菜の指導係になった男性かどうかは解らない。

 でも、先輩や璃菜のオレンジのメッセージを読む限り、そこまで悪い人とは思えない。

 まぁ? 私が、まだ、その死神と呼ばれるその人と直接会っていないからだけど。

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